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髪をそっと掬われる。
見上げたオオカミさんの瞳は優しくて。
「――はい」
ぎゅっと抱き着くように体勢を変える。
優しく撫でられて動く髪がくすぐったい。
――どうしてこんなに……。
まだ眠たいのか、目を閉じたオオカミさんの顏を見つめる。
トクントクンと動く心音に耳を傾ける。
呼吸で上下する胸の動きが自分のリズムとあってることが嬉しくなる。
「見すぎ」
ふっと笑ってオオカミさんがまた目を開けた。
そう言われると、急に恥ずかしくなって。
「すみません」
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