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＊――オオカミ――＊
腕の中におさまった赤ずきんを強く抱きしめる。
まだ少し眠たい気持ちと、このまま起きてこの微睡みを楽しみたい気持ちで揺れながら赤ずきんの長い髪を掬う。
露わになった首筋に噛み付きたくなる。
――オレの跡をつけたくなる。
誰も触るなよって？
自分が一瞬間考えたことが面白くて、目を閉じて笑いをこらえる。
今日から、少しの間――会えない日が続く。
――京都ね……。
遠い、だろ……。
携帯があっても、メールがあっても――、ぬくもりは届かないんだから……。
目を開けてまた首筋に目線が行く。
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