第13話

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名前を呼ぶと、にっこりと笑った顔が幸せそうで、嬉しくなる。 「キスして?」 言うと固まる笑顔。 耳まで赤くして、きゅっと握る手のひら。 悩んでるわけじゃないんだろうけど。 「……ハィ……」 いまだに、自分からのキスは抵抗がある? 熱い息が頬にかかる。 そっと唇に触れた小さくて柔らかい感触に思わず笑ってしまう。 「短くない?」 「え……」 「もっと、長いの頂戴……」 「――ッ!!」 おねだりに、更に赤くなる顔がかわいくて。 待てずにオレからキスをした。
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