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*――赤ずきん――*
「南ちゃん、京都は遠いですね……」
オオカミさんが京都に行って、五日目。
まだ五日目。
もう五日目。
ズズズッとお茶をすすって、溜息を吐く。
「おばーちゃんみたいにお茶すすらないでくれる?
なんか腑抜けになられるとこっちも移るからいやだわ」
あきらかに、不機嫌な南ちゃんの冷たい声。
おばーちゃん……。
確かに、ここ数日で老けたような気がする……。
だって、だって。
「オオカミさんがいないんだもん……」
「知ってるよ。毎日聞いてるから」
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