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月曜日。
一週間の始まりの日。
(珍しい事も、あるものね…)
連続3日。
この日数は、私が悪夢を見なくなった日数だ。
今までは一定の周期かつ、一定の間隔で見ていた。
が、倒城達に会って以降、その悪夢を3日連続で見ていない。
それだけに、目覚めは凄く良い。
(…とはいえ、油断ならない。一気に来るかも知れないし)
そう思いつつ、学校の校門まで行くと、以外な人物と出くわした。
「…アレェ?もしかして、詩帆ちゃん?」
「え?」
校門前にたむろする男子生徒の中に、倒城の舎弟…もとい、金魚のフンの巴志前の姿があった。
しかも、ウチの学校の制服で。
「俊哉クン…?」
「なんだぁ!俺と同じ高校だったんだ!驚きッスね?あ、その前におはようございますっと」
「お、おはよう…」
ニコッと笑顔で私に挨拶する巴志前の後ろの男子生徒は、こちらに向けて敵意剥き出しの睨みをしていると、お辞儀からの姿勢を直す巴志前。
「あ、チョット1分ほど待って下さいね?」
「コラ巴志前!何余裕ブッこいて…」
「ウルセェぞボケ。朝から暑苦しいツラ見せんなよ?また前みたいに潰してやろうか?」
ズイッと啖呵を切る男子生徒に言い返す巴志前に、その男子生徒は後退りしながら「お、覚えとけよ!?」と捨て台詞を言い放って校舎に走り去った。
「ったく、昭和かっつーの」
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