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…それは、ある日突然やって来た。
「………(ナニ、コレ?)」
学校に登校して、まず1番目に目に飛び込んで来たのは…。
上履きの中にぎっしりと溢れんばかりの画鋲にドン引きしつつも、それを取って靴を履き替えた。
中学の時にも、同じ様な事は何度かあったし、流石に見慣れてはいるものの、あの量はハンパじゃない。
「お早う。俊哉クン」
「オーッス詩帆ちゃん!…ムム?浮かない顔ッスね?」
私が少し浮かない顔をしていたのを察して尋ねる俊哉に、私は鞄を机に置いた。
「うん。今日は上履きに大量の画びょうが入ってたの。あ、勿論取ったけど…」
「今日は?…って事は、まさか昨日も?」
先日の日曜日のバーベキュー以降、私をターゲットにする嫌がらせが頻繁に起こっている。
昨日の月曜に至っては、机の中に入れ忘れた文具箱のシャープペンシルから、ごっそりと芯だけが無くなっていた。
しかも、芯を入れているケースも丁寧にケースの中身だけ抜き取られていた。
「何つー嫌がらせだ!詩帆ちゃん、これはソッコー先公にチクって…」
「あ、別に良いよ。そんなに深刻な事じゃないし…」
「何を言ってンの!?コレは間違いなくイジメだ!クッソ…犯人見付け次第、タダじゃおかねぇ…」
今にもキレそうな俊哉に、私は「お、落ち着いて」と言って宥めると、私は背後からの視線を感じて振り向いた。
…が、そこには誰もいない。
「…?(気のせい…?)」
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