第3章

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そう言って写真を箱に入れる北条に、私は「会わないの?」と香奈代に再会しないのかを問い掛ける。 「会いたい…ですけど、その資格を今の私は…」 「会うのに資格なんて、無いよ」 私は彼女の右手を掴み、後先考えずに「会いに行こう。今すぐ」と言った。 「し、詩帆さん…?」 「此処を出よう。ね?」 私は彼女の手を引きながら立ち上がり、部屋から出て俊哉のいる応接間へと向かった。 「あ、詩帆ちゃん!それに…」 「どうも。香奈代お姉様の居場所を知ってますか?」 「姉貴の?」 .
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