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そのワリには、倒城は冷たいジュースを冷えたグラスにコースター付きで机に置く。
「だから、アタシの家でって言ったのに…」
「だって、詩帆ちゃんの家より、倒城さんの住むアパートが近いじゃないッスか?だからこそ…ギャーッ!!」
「此処はコンビニ?此処ってコンビニですかね?俊哉クン?」
俊哉のこめかみを片手で握る倒城に、彼は「だ、断じて違います!」と言った。
「…ったく!昼飯はソーメンか冷やし中華かどっちか選べ!10分で作ってやるから、それまでに宿題を半分はやっとけよ?材料を買って来ないといけないからな」
…倒城が、まるでお母さんみたいだ。
「俺、冷やし中華!」
「私は素麺が良いです」
俊哉と北条の注文が食い違い、倒城は私を見る。
「オイ、東間はどっちだ?」
「あ、アタシ?」
ジッと私を見る北条と俊哉に、私は苦笑いしながら宿題の問題に取り組む。
「あ、アタシは…りょ、両方…とか?なんちゃって…」
「よし、両方だな?さて、買いに行くか。東間、一緒に来い」
「え…?」
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