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学校案内より、幾分か歳上に見える。
昔の写真を使ったのかもしれないが…
(ぶはっ…マンキニスタイルを生で拝めるなんて、来てよかったあ…)
年齢のことなど気にすることなく、頬のゆるみを気取られぬよう気合いをいれ、私は頭を下げた。
「今年受験生の弟に代わり見学に来ました。京府たこ緒です」
「……たこぉ~?これまた、磯の香りが漂いそうな名前だな」
「うふっ♪よく言われます」
あっは~ん♪予想通りのイケボ♪
例えるなら、国民的海鮮丼一家のアニメに出てくる馬面メガネでほぼ入り婿の、同じ会社でセクシーな唇が武器の同僚…かな。
広い肩幅とポンデringのように逞しい腕。
もなかを並べたような腹筋、恐らく片側ずつ動かせそうなスウィートなフルーツがのった厚い胸板…
私の太い足でも敵わなそうな魅惑の太ももと付け根。
そして、多くの探検家が望んでやまない密林と秘宝があの僅かな布地の下で呼吸している。
「見学していくか?」
「したいです!ああ…でも……ちぃぃっ!やっぱり時間がない」
腕時計を見ると、既に自由時間が半分は過ぎている。
「そうか…君の弟は絆愛に来るつもりを?」
「わかりません…私が真っ先に気に入ってしまったので…」
「おいおい、大丈夫か?君には大きな勘違いをしないでもらいたい。決めるの君じゃない、君の弟だ。先走りは男だけの特権だ」
「すみません…私…」
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