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私は一瞬でタオル側へ移動。
その時のスピードは、全盛期の帝Mオペラ王にすら勝っていたに違いない。
タオルについた髪の毛も目視できるもの1本残らず回収した。
連日、米袋を担いでの密かなトレーニングの成果が花開く。
僅かな時間話を聞けば、着用しているのは手縫いのマンキニ型褌で、こちらの方が下から固定され、さらには武器となる玉をポケットがわりに入れておけるから便利なんだとか。
確かに名刺が出てきましたが…
いくつ何が入ってるんだろう…ミートボール以外。
でも今回も私はお宝満載の楽しく意味のある学校見学だった。
それでも、気になるのは富士額…
「フフフ…楽しみやわ」
次の年も、次の年も…
私は親類縁者を探しに探し、絆愛高等学校を推薦し、学校見学会に参加した。
全ては一之瀬先生に会いたいがため。
年々、先生の山頂が上がっていく。
頼りなげに踏ん張る細い毛が揺れるたび、私のハートも弾けそう。
今年こそ…
今年こそ…
9年目、また学校見学にやってきた。
高校生だった私は、気がつけばアラサーに片足を突っ込んでいる。
先生の髪を毎年回収し続け、今では100本に手が届きそうだ。
毛髪アルバムを年代順に追っても、やはり髪にオーラを感じない。
一番バリバリ来るのは、やはり一番最初のピンポン玉についていた縮れ毛…
まあ、場所が場所だけに、精気に満ち溢れててもおかしくないんだけどね。
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