背伸びして、君に触れる。

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「・・・信じらんない」 「っ」 「ただ単に、俺と友達やめたから 繋ぎ止めようとしてんじゃねーの?」 あぁ、痛い きっと歩も、私に疑われたとき このくらい、いや、もっと痛かったんだ でも、ここで諦めるのは性にあわない キッと上にある顔を睨み付ける 目一杯、背伸び ふらついても 歩が支えてくれるはず だから、目を閉じて そっと唇を重ねる 目を開けて映るのは、ドアップにある歩の顔 おもいきり固まってる どうしよう 今さらだけど恥ずかしい そっと踵を下ろして、顔をうつむける 「こ、これがセカンドキスだから 歩とじゃなきゃ嫌だし、好きじゃなきゃキスしない あ、歩が好きなんだもんっ 今さらだってわかってるけど、好きなんだもんっ」
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