背伸びして、君に触れる。

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「私、好きじゃない人と付き合えない... 歩のことは好きだけど、友達がいい」 「・・・愛」 「っていうか、うちらが付き合うとかって笑えるでしょ? 歩もちゃんと考えてみなよ きっと、勘違いだよ」 「・・・」 お願い 壊さないでほしい。 このまま、このままの関係がいい 「・・・分かった。 しょうがねー奴、お子ちゃまめ」 いつもの、からかうような言い方にホッと息をつく。 「お子ちゃまで悪かったな」 「はいはい。 とりあえず今日はもう歌う気ねーだろ? カラオケ出んぞ」 「ん、りょー」 良かった。 これできっと、いつも通り どくどくと早く打つ心臓は怖かったから。 きっと、きっとそう 明日も、いつもと変わらずに 一緒にバカやれる。 そう思ってたんだ。
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