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ツーッ、と伝う舌が耳の裏を擽る。自分の意志とは反対に、中心部がゆっくり芯を持つ。硬くなったモノが後ろで当たっている。少しずらせば挿入いりそうな距離だ。
「一回、射しとく?」
「……んっ………や」
嘘だろ、俺のを。逆なら分かる、お風呂の中での……は、いくらなんでも。
(……あっ)
はっ……挿人った……?
みっちり、根元まで深く脈を打っている。
「お、お湯が…っ汚れっ……んぅあっ」強く扱かれて、寸前のところまで熱いものが昇ってくる。達する前に手の動きが止まった。危なかった、もう少しでイクところだった。くたりと全体重を胸元に預けた。でも、お互い熱を保ったままの状態だ。
「このまま上がろう」
「俺がします」
「え…おい」
あまり経験がないが、ベンチシートに腰掛けた澁澤さんの昂ったモノを唇に含む。上下に動かし扱くと硬度が増した。歯を立てないよう、先走りの蜜を舌先で掬い取る。ニチュ……ニチュといやらしい音がした。これが、俺の中に挿人ってたんだ。おっき……い。澁澤さんのだったら……あ、また。硬い、熱い……。
早く挿入れて欲しくて堪らない。
「……もういい」
下手くそだった?唾液が糸を引く。見上げると眉間に皺を寄せていた。なにを考えているのだろう。
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