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「今日は相良先生にお願いがあって来たのですよ!」
女性であろう声の主は俺のことを知っているらしい。
お願いがあると言っていたが何なのだろう。
ていうか怖い。
「私は、神様なのです。よろしくお願いするのですよ」
「あぁ、よろしくお願いします」
頭と思われるモノが俺の背中に当たる。
多分お辞儀をしたのだろう。
あれっ、なんで俺はこんな状況でよろしくお願いしちゃったんだろう。
それにしても俺の後ろにいるのは神様か…そうか神様かぁ。
えっ、神様…。
じゃあ今俺は神様に銃を突きつけられているのか。
「相良先生は私のこと知ってますよね?ね?」
「いや、俺には神様の知り合いなんていないのですが」
今まで出会った人たちの中から該当する人物を割り出そうとしたが、思い当たる人がいなかったので伝えると、声の主は落ち込んでしまった。
「そんなぁ…」
「ごめんなさい。貴女誰ですか?」
「こっち向いて確認したらいいと思うのです。何故背中を向けてるのです?失礼でしょ!」
明らかに不機嫌そうな声が後ろからする。
この状況で振り向けるはずないだろ…そう心の中でツッコミを入れる。
「いや、貴女がいきなり銃を突きつけるから」
俺の口から出た言い訳に、声の主は更に銃を強く突きつけてきた。
そうだ、俺は今銃を突きつけられていてピンチなのだ。
原田先生助けに来てくれないかな。
「銃?相良先生とりあえず私の方見て欲しいのです」
「あの…撃ちませんよね?」
「多分撃たないのです」
「多分って何なんですか。絶対撃たないでくださいね」
俺はそう言って声のする方に体を向けた。
目隠ししてるから相手の姿は見えない。
「相良先生、目隠し外してもらえると嬉しいのですよ」
俺は言われた通り外した。
眼鏡をかけてないせいでぼやけている。
んー、女子生徒っぽいような気がする。
「眼鏡かけないのですか?」
「あっ、眼鏡眼鏡…」
眼鏡どこにやったんだっけ。
「ちょっ、相良先生頭の上…」
「あった!眼鏡あった!」
そうだ、俺は目隠しする前に頭の上に乗せたんだ。
恥ずかしい。
落ち込んでても仕方ないから、気を取り直して眼鏡をかけた。
「あれ?君は…美作さん?」
「はい!美作美琴こと神様なのですよ!」
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