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それから、5分後…本当に松尾さん達がお店に来て、いつもの席に座ると今回は珍しく紅茶を頼んでいつも通りに世間話を始めた。
それから、お昼を過ぎるまでお客さんは誰一人来ないで店内は緋雨と松尾さん達だけだった。
黒影が戻ってきたのは昼を過ぎた後で、何やら疲れていた。
「お昼の時間だし、人も増えてくる時間かのぉ……緋雨ちゃん緋雨ちゃん」
松尾さんはそう言うと緋雨を手招きした。
「何ですか?注文ですか?」
緋雨は松尾達に駆け寄る
「違う違う。ちょっと聞きたいことがあってな」
「聞きたいことですか?」
緋雨は首を傾げた
「あぁ、今日、接客してたのが緋雨ちゃんだけだったかね、何でかなと思ったんだよ」
「あぁ、えっと……白皇さんはお出かけらしくて、黒影さんは何か用事があるとかなんとかで、ついさっき帰って来たばかりでして…」
「そっかそっか、一人で大変だったね。申し訳ないけど、緋雨ちゃんに、もう一仕事頼もうかな」
「何でしょうか?」
松尾は連れの二人も手招きして小さくなると、小声で
「黒の店長達に伝言を頼みたいんだけど『処刑人が出回ってるから出掛けるのは気を付けて』って、言っておいてくれ。まぁ、緋雨ちゃんにも気を付けて欲しいけど黒の店長と白の兄ちゃんにも気をつけて欲しくてな」
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