7人が本棚に入れています
本棚に追加
「大丈夫だよ。僕なんかより菊ばぁを心配しないとね。」
「アタシのことはいいんだよ。足も動かない、目も見えないただの老いぼれより、若い白ちゃん達を心配しないとねぇ」
「ダメだよ。というか、白ちゃんは止めてくれないかな?僕、これでも大人の歳なんだからさ」
「うふふ。いつまで経っても白ちゃんは白ちゃんよ。」
「そっか…」
白皇は車椅子の後ろに立つスミレを見ると
「スミレ、菊ばぁの調子は大丈夫そうかい?」
と聞いた。スミレは頷く。
「まだ、声は出せないか?」
と続けて聞くとスミレは顔色一つ変えずに頷く。
「そうか、治すつもりはあるのか?」
スミレは長い瞬きをすると首を傾げた。
「悩んでるな」
白皇が言うとスミレはまた頷く。
「なんだ。皆元気そうでよかったよ。」
最初のコメントを投稿しよう!