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白皇は立ち上がり後ろで立っていた空と海を見た。
「僕の車からダンボールを持ってきてくれるかな?」
「えぇー。俺らが?」
「僕たちが行くんですかー?」
二人は嫌そうな顔をした。
「いや、別にいいんだぞ?僕が取りに行くでも、ただダンボールの中の物を二人に初めに分けてあげようと思ったんだけど……いらないか」
白皇は残念そうな顔をして靴を脱いだ所まで歩こうと空と海の横を通ろうとした時、空と海は同じタイミングで白皇の長い白衣を掴んだ。
「ん?どうしたの?」
白皇は足を止める。
「行く。」
「行きます。」
空と海はそう言うと白皇のポケットから鍵を取り、白皇が動くよりも早く靴を履いてグランドを横切って車へと向かった。
「嫌だなぁ。ほんと、男って単純なんだから」
百合は腰に手を当てて仁王立ちして走る二人を眺める。
「百合、男は皆単純なんだから 諦めな」
白皇はニコニコと笑いながら言う。
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