1章 地獄暗殺者と孤児院

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五歳児くらいから十四歳くらいまでの子供達が嬉しそうに白皇の元に駆けてくる。 「おぉ!皆元気そうだな!ほら、リンゴ持ってきたから欲しい人は一列に並べー皆の分あるから喧嘩はするなよー」 白皇が言うと子供達はサッと一列に並んだ。 白皇はそれを見るとニコニコして頷いてダンボールの横にしゃがみ一人一人にリンゴを渡す。 「手術の後はどうだ?痛くないか?」 「大丈夫!だいぶ慣れてきたから!」 白皇は左手首から下がない子に渡す。 リンゴを貰った子は嬉しそうにリンゴを掴み駆けていく。 次の子が前に来ると 『手話は覚えてきたか?』 と手話で話しかける。 話しかけられた子は『ちょっと、覚えたよ!』 と手話で返事をする。 白皇は頭を撫でるとリンゴを渡す。 『ありがとう』 手話でお礼を言いまた次の子に変わる。 並んでいる子達は皆、片腕なかったり、 足がなかったり、 耳が聞こえなかったり、 目が見えなかったり、 喋れなかったり、 心に傷を負っていたり、 と一般的に言う障害持ちの子供達ばかりだった。 白皇はその子達一人一人に声をかけて会話をしてからリンゴを渡す。
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