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「そ、そんな奴最低じゃあないか。自ら手を下さないなんて、同じマフィアとして吐き気がしますねぇ」
スキンヘッドの男はそう震えた声で返す。
「そうだよねー。いやぁ、君はマフィアなのに話しが合いそうだ」
白衣の男は楽しそうに笑うと
「情報ありがとう。さぁ、今日はもう帰ろうか。部下達も待ってるだろう?」
そう言って立ち上がった。
スキンヘッドの男も
「そ、そうだな」
と立ち上がり、扉へと向かうと
「ありがとな、また怪我したら世話になるぜ」
そう言い残した。
白衣の男は嬉しそうに微笑み
「死んでさえなければ治してあげるよ。まぁ、僕は必ずここにいるわけじゃないけど」
そう返した。
スキンヘッドの男が扉の外へ出た瞬間に
「あ!」
白衣の男はわざとらしく手を叩きスキンヘッドの男の足を止めさせると
「帰り道、背後には気をつけてね」
満面の笑みでそう手を振った。
その笑顔に悪寒を感じたスキンヘッドの男は震えた声で
「お、おう」
と返した扉を閉めた。
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