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代わりになぜ自分はこのような世界に閉じこめられているのか、その理由を頻繁に考えた。
何度か父に聞いてみたが、返ってくるのはいつも謝罪の言葉と沈黙だけだった。
父が答えてくれないのなら、自分で調べるしかない。
幸い、書物庫にはぼくが一生かかっても読み切れないほど大量の本があった。
それらを調べていけば、きっといつか何かわかるだろう。
そう考えた。
答えは意外と簡単に見つかった。
偶然発見した、村の伝承を編纂した書物。その一説に、こうあった。
――新月の晩に生まれた双子は災いをもたらすため、生かしておいてはならない。
ぼくは父に聞いた。
双子の兄か弟がいるかと。
父は驚いたように目を見開き、震えだした。
『なぜ、どうして――』
ただそれだけを繰り返した。
恐怖しているかのように、涙をためた目でぼくを見つめて。
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