26人が本棚に入れています
本棚に追加
*
「俺は知らんで」
アーセナルは紫煙を吐き出しつつ、ジャッキーが話しかける前に答えを出してきた。
「ほうか」
「キング絡みやろ、たぶん」
「せやろな」
「ジャッキー」
「ん?」
「大丈夫や」
全てを見透かすような大きな目。華奢で小柄だが男気のあるこの男は、いつもジャッキーの一番欲しい言葉をくれる。
「…ありがとぉ。マック元気になったら、コーヒー淹れたってや、好きやから、あの子。あんたの淹れたの」
それを聞いたアーセナルは照れ臭そうに笑い、視線を逸らした。
最初のコメントを投稿しよう!