犬にくわえさせろ

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(ジャッキー?) ジャッキーはジョニーに張り付く男の身体を、細い腕で懸命に引き剥がした。 丸い目には涙が溢れていた。 「怖かったやろ?怖かったなぁ?____ごめん。ごめんな?ジョニー、ごめんなぁ…」 そう言って膝をつき、震える手でジョニーの身体をを力いっぱい抱きしめた。 ジョニーは声が出なかった。涙は出ているのに声が出なかった。 自分のものが、今仰向けに倒れている男と同じように、熱を持ってしまっていたからだ。 ジョニーの中心が自分の腹に当たっているのに気がついたジャッキーは「目、瞑っててやるから、なんとかせぇ」とジョニーを抱きしめたまま囁いた。それを聞いて目を白黒させるジョニー。 「自分で触ったりせぇへんのか?」 とジャッキーは驚いた顔をしてジョニーを見た。ジョニーはジャッキーを見つめたままだ。 「ほうか。じゃ、目瞑ってろ。俺やったるから。好きな女の子のことでも考えとけ」 ジャッキーの指がジョニーに触れた時、そこは溢れて腿まで濡れていた。 まるでその指に触れられるのを待っていたようだった。 指を絡められ、手のひらで忙しなく擦られてジョニーはうわずった喘ぎ声を上げて身を捩る。 「ジョニー、声出せ。全部出せ。お前の抱えてるもん、今全部吐き出してまえ」 「あっ____うっ………ジャッキー、ジャッキー……っ……」 ジャッキーの硬い身体にしがみつき、肩口に顔を埋めたままジョニーは達した。 擦られた部分はひりひりと痛んだが、気が触れるんじゃないかと思うくらい、気持ちが良かった。
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