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「汗っかき汗っかき、焦って拭いても汗っかき♪」
クラブエイトのホールで、ガムによる誰も望んでいない余興が始まった。
キッチンでグラスを磨くジョニーはいつも通りこれを無視。
エースはカウンターで迎え酒にテキーラを煽る。煙草に火をつけて豪快に煙を吐き出しながら超然とガムの珍奇な行動を眺めていたが、長髪のガンマニアが即興でこれに加わったので思わず目を見張った。
「俺はリボルバー、君は汗っかき」
アーセナルは機嫌が良いとガムの余興に参加する。今日はその機嫌が良い日のようだ。
ガムは待ってましたとばかりに目を輝かせ、アーセナルに応戦する。
「恋してドスコイ、どす恋ジゴロ、。俺のリボルバーはなぜか柔らかい」
異様に太い声を出して四股を踏むガムに、何かのスイッチが入ったアーセナルはガムに擦り寄って「今日はTバック、穿いてんのんか?」と囁く。
「は・い・て・ま・す」
どうやら何かのコントが始まったらしい。アーセナルはガムの股間に手を伸ばす。
「そんじゃ、お宝鑑定!」
「あんっ!いやーんっ!アーセナールッ!」
「ええやないか、見してみろや、そのええケツ!」
「先生、私たちクリントン越えの不適切な関係でしてよ」
「先生の邪魔したらアカンで」
自分の腰に手をまわそうとするアーセナルの細腕を払い、ガムは軽快なステップで駆けだす。
「つかまえてごらーん」
「待てぇ~~」
さながら海辺のつもりなのだろうか。
急にガムのポエトリーリーディングが始まる。
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