第15話

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鳴らない携帯電話を待つのは、慣れてたはずなのに。 ふやけてるのは、お蕎麦だけじゃない。 オオカミさんに甘くしてもらったわたしは、あの頃よりも弱くなってる。 「いただきます!」 一気に食べ始めたお蕎麦は、たった一口なのにお腹がいっぱいになった気がする。 虚しさが募って……。 これじゃだめだ……もう、ちゃんとしないと! 蒼菜さんとオオカミさんも喧嘩しているみたいだったし。 ――オオカミさんだって大人だけど、人間だもんね。 怒ってるオオカミさんを想像したことないけど……。
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