新たなる技

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するとリサは有志の質問を不思議そうな顔をしながら答える。 「え、なんで?お刺身だよ。生ガキだよ。火通したらお刺身じゃないし、生ガキじゃないでしょ」 リサは有志が何故そんな事を聞いてくるのか分からず、可愛らしい顔で首をひねっている。 有志はそんなリサの顔を見ていたら、細かい事などどうでも良くなり、リサの弁当を食べだした。 リサは何故か売店に売っていパンを食べている。 「リサは自分の分作らなかったの?」 有志は当然の疑問を口にした。 「有志君に作る初めてのお弁当だからね。奮発したから節約しなきゃと思って」 有志はリサの優しさに感動しながらも、少し安心していた。 普通なら 「リサも一緒に食べようよ」 と弁当を分け合いながら食べる場面なのだが、涼しくなったとはいえ、日中はそれなりに気温の高い季節にこんな弁当をリサに食べさせるわけには行かないので、有志は1人黙々と食べ続ける。 そして、どうにか食べ終わると 「美味しかった?」 リサが不安な表情を浮かべながら聞いてきた。 有志は生暖かい刺身と生ガキを食べ、感想としては正直不味かったと言いたい所だが、リサの悲しむ顔を見たくないのか 「美味しかったよ。ありがとう」 と嘘をつく。
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