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ー半月前ー
「いらっしゃいませー♪…ってなんだ千夜じゃない」
「こんにちは、シャロちゃん」
もう少しで夏休みのある日、私がいつも通りフルール・ド・ラパンでバイトをしていると、千夜がお店にやって来た。
「どうしたのよ?千夜が一人で来るなんてめずらしいじゃない」
「ふふっ、シャロちゃんのバイトが終わったら話すわ。とりあえずカモミールティーとスコーンお願いね」
「…?」
千夜は私に注文を伝えると、上機嫌で窓際のテーブルについた。
千夜がニコニコしてるのはいつものことだけど、あれだけ上機嫌なのもめずらしいわね。何かあったのかしら?
千夜は運ばれてきたカモミールティーとスコーンを美味しそうに味わいながら、私のバイト終わりの時間まで待っていた。
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