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二人で夕食を食べた後は、部屋に戻ってのんびり。千夜が持ってきたトランプで勝負をしようと言い出したので、そうすることになった。
「何のゲームする?」
「ポーカーとかいいんじゃないかしら?私が勝ったら、シャロちゃんのお嬢様写真をリゼちゃんに送るわね」
「なんでよ!!」
「うふふ、冗談よ。さ、始めましょ」
「もう、相変わらずなんだから…」
ほんと、千夜のこういうところは昔から変わらない。おばあちゃんもお母さんも割と真面目な人なのに、この性格はどこから来たのかしら?
…まあ、そんな千夜も嫌いじゃないけど。
「シャロちゃん?ボーッとしてどうしたの?手札交換しなくていいの?」
「え?あ、ああそうね。」
いけない、千夜のことを考えてボーッとしていたわ。ええと、手札は…
「…うん、いいわ」
ふふ、これなら勝てそうね。
「じゃあ私から賭けるわね」
私が手札を交換しないのを確認すると、千夜は30枚中15枚のチップを賭けてきた。
「ずいぶん強気ね。じゃあ上げるわ」
私は18枚を賭けた。しかし千夜も
「私も上げるわ」
といい、今度は20枚になり、結局張り合った結果全チップを賭けることになってしまった。
「…ねえ、今更だけどこれどっちかが勝ったら一発で決着ついちゃうんじゃない?」
「まあそれもいいじゃない。早く開けましょ」
何がいいのかはよく分からないけど、とりあえずせーのでオープン。
『ロイヤルストレートフラッシュ!』
「…え、あれ?」
「あら?」
まさかの同時ロイヤルストレートフラッシュで引き分けだった。
「…だから千夜も自信満々だったのね」
「私も勝ったと思ってたけど、シャロちゃんが自信満々だったから少し不安だったのよね。ちょっと残念」
その後は二人とも最初で運を使い果たしたのか、ほぼずっとブタばかりだった。僅差で私が負けてしまったけど。
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