第1章

3/21

9人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
14時過ぎにチャイムが鳴り、悠斗を招き入れる。 「遅かったなー、迷子?」 「いんや、女の子と会ってたんだけどこの後予定あるって言ったら「また別の子と遊ぶのね!!!」って叫ばれてさぁ…可愛いのに…萎える」 「声真似付きでそんな事を言われた方が萎えるわ!」 ちょっと茶化してみたけど、悠斗はため息を吐く。 「なんで1人を独占したがるんだろうな…俺には分からないわ…」 「それは女の子寄ってこない俺に対して失礼じゃないですかねー?」 そんな事より桃鉄しようぜ、と誘ってゲームをつける。 横でボーッとしてる悠斗に気にすんなと声をかけるも生返事が返ってくるくるだけで、本当に大丈夫かこいつと思っていると 「その点お前っていいよなー。誰と遊んでようが何も言わないし、聞かない。他の男友達みたく、陰で何か言ってるようなこともないしなー」 「そりゃ男友達だからなー。ってか陰で何か言うの性分じゃないし、言われるの嫌なら控えたらいいのに」 「そうだなー…今度からちょっとやめとこうかなー」 ちょっと弱気な悠斗が珍しく、目を見開き上擦った声で、お前、熱でもでたか?なんて聞いてしまった。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加