第1章

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ー…この前友達に「好き」って言われたんです。 友好的に言ったことは分かってるんです。でもその時のことが離れなくて…。友達が誰かと仲良くしてるのかと思ったり、デートしてるのかと思ったら凄い胸が苦しくて、これってやっぱ恋なんですかね?…ー ボカして同性相手とは言わずに友達を強調して伝える。 沙織先輩はうーんと唸り 「やっぱりそれは恋だと思う。自分で分かってると思うんだけど、柚月君はその子とどうしたいのかな?付き合いたいの?」 そう言われてヒクリと喉がなる。 ー…悠斗が一番嫌がることだ いえ…と一言呟き、どうしようもない恋心に眉間にシワを寄せて、ぎゅうぎゅうと締め付ける胸の痛みを逃す。 どうしようもないじゃないか、付き合うなんて無理なんだから 「柚月君?どうしたの?大丈夫?」 沙織先輩が心配そうにこちらを見ているので、大丈夫です、仕事に戻りますねと言い、社員食堂を出る。
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