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「つかり過ぎた…のぼせる…」
ふぅと一息吐き、タオルで頭を拭いてると携帯がチカチカと光っているのに気が付いた。
誰だろうと思い画面を確認すると、電話がきていたようだった。
ハッと息を飲む。
「ゆ、悠斗…?」
謎の緊張に襲われ、ドクドクと脈打つ心臓を押さえて深く深呼吸する。
電話を掛け直すと悠斗はすぐに出た。
「もしもし、悠斗どうした?」
当たり障りの無い感じで電話について尋ねる。
「お前…あーと……あ、今日時間ある?」
「え?これから?や、俺は大丈夫だけど、お前朝弱いのに大丈夫なのか?」
「あー、俺は大丈夫。んじゃ今実はお前の家の近くいるんだわ。もうすぐ着くから」
え?っと言う間もなく電話が切れた。
「なんだよ、俺の予定聞いときながら拒否権なしかよ…」
少々ムッとしながらスウェットを着ていると、チャイムが鳴る。
「え?うそ、はやっ!」
もう一度鳴らされ慌てて玄関にいき、扉を開く。
「遅い」
「いや、お前が早いだー…」
「ごめん」
悠斗の言葉に遮られ、ちゃんと聞けよと思うと同時に悠斗に抱き締められる。
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