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クーラーボックスを足元に置き、コンロの火を起こそうと必死になっている匠海の脇に立つ。
匠海は大学の同期。
学科も同じで気の合う仲間の1人だ。
この“アウトドア交流サークル”に参加するようになったのも、好奇心旺盛なお祭り男である彼の誘いがきっかけだった。
「俺は何をすればいい?」
辺りを見回し自分の仕事を探す。
山でのバーベキューは毎年やっているはずなのに。
未だ慣れないのは、俺がこのイベントの“本当の趣旨”に賛同できないからだろう。
「ああん?
じゃあ、そこの袋ん中にあるおにぎり、具の種類がまんべんなく混じるようにして3つの袋に分けといてくれ。」
「ああ、わかったよ。」
匠海が指差す方を見ると、そこにはコンビニの袋いっぱいに入ったおにぎりがあった。
全部で軽く20個はあるだろう。
俺は匠海に指示された通り袋の中のおにぎりを中身の具ごとに分け、更にそれを3つの袋に分けて入れ始めた。
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