すべての恋がトランプのように 第8章

賭けと言う名の望み

(現在)
末｢(唇を離し)｣
英｢ハァ…ハァ…｣
末｢こんなんでバテてるですか？｣
英｢こんなことしていいと思ってるの！！｣
末｢別に愛の無いキスですし｣
英｢ひどい男ね｣
末｢あんただって、隆弘を傷つけただろ…｣
英｢隆弘が悪いのよ…｣
末｢本当は解ってたんだろ…隆弘が犯人じゃないことぐらい｣
英｢バカ言わないで！！隆弘の仕業に決まってるでしょ！！｣
末｢つくづく哀れだな…先輩も隆弘も…｣
英｢はぁ？｣
末｢あんまり、あんたのこと悪く言ったら隆弘が怒るだろうけど…あんたの方が最低で最悪な女だと思うけど？あんたにとって隆弘はただのヒモなんだから｣
英｢いつから解ってたわけ？｣
末｢日高先輩から聞いてからすぐに｣
英｢そうね…。確かにあたしは隆弘が犯人じゃないって知ってたし、それを別れの口実にした！元々、捨てるつもりだったし…隆弘だってあたしのこと恨んでるでしょ？｣
末｢恨んでたら女装なんかしないだろ｣
英｢はぁ？まだ、好きだって言うの？どんだけバカなのよあいつ…｣
末｢それほどあんたの事が好きだってことだよ…例え、振り向いてくれなくてもあんたの事がほっとけない…自分が傷つくことになっても…それでも、好きだって…｣
英｢何それ…｣
末｢これが隆弘の気持ちだ…自分を犠牲にしてまでもあんたを好きでいるって決めた隆弘の…｣
英｢…｣
西｢“英里奈ー！弁当！！”｣
英｢“ありがとう隆弘”｣
西｢“へへん(*´▽｀*)どういたしまして！”｣
英｢…ッ｣
末｢今まで理解できなかった分まで隆弘のこと信じてあげてください…｣
そう言って、その場を立ち去った…
英｢…｣