第1章

3/3
34人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
彼の手から人差し指だけ上がる。つまり、100人殺したってことだ。 「100って……やりすぎや!」少し怒ってしまう。 何故ならさっきの戦闘では大体500人の賊で5分の1殺しているから大きな功績をもつ。そうなると上から目をつけられるだろう。死ぬ確率が高くなる危険性がでる。親友であるこいつを死なせたくない一心で怒った俺をこいつは大丈夫だろ、と軽く流してお前は?と聞いてくる。俺はため息をつきながらも80ぐらい潰したと答える。お前も一緒じゃないかと、フッと笑う。まあそうなんだけど……。 「それより帰ったら飲みに行くか?」とこいつが言うと酒飲めへんやろ、あんた…。親友は一杯飲んだだけで酔ってしまうから同じ兵士から誘われても拒む。または酒を飲まそうとする馬鹿共を気絶させる。短気なやつである。 「俺は飲まんよ、水でいい。」 「了解、いつもの店か?ああ。」 雑談しながら城へと帰還する。 眼鏡をかけて短髪で他の男性より少し低め。目は細く身体は細い。どこにでもいるような普通の男は、姓はなし、名が島。真名は友屍。 そして、短髪でオールバック。一般の男性より高めで筋肉質。意外とイケメンな男は、姓はなし、名は藤堂。真名は信。 2人は戦場孤児で奴隷として買われていた家で出会い、互いに12になると家から逃げ出し、2人は強くなるために修行を始める。15で初の戦に参加し、初めて人を殺す。殺した命はとても重く眠れない日が多かったが次第に慣れ人を殺すことに躊躇なくやれるようになった。そして2人は民は飢饉、政治は陥り戦が絶えない時代に生き残って見せると盃をもち誓い合った。しばらくして19になる。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!