第九章 広がる狂気

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「礼奈、大丈夫か!? すぐに降ろしてやるからな」 とは言え、啓太は腰が抜けて下半身に力が入らない状態。 地面をズルズルと這い、近寄ることしか出来ない。 「と、とりあえず今そっちに……」 「くるあぁぁぁああああ!!!! けいくぁぁぁあああ!!!!!!」   「……え?」 グイッ 「ぁ」 気付いた時には、もう遅い。 「ぁぁ……けいくぁ……」 「ああああぁぁぁぁ!!!!!!」 啓太は、礼奈を連れ去った怪物に髪の毛を掴まれ、上に持ち上げられた。
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