第九章 広がる狂気

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「だからさぁ、豚まん。おめぇは大人しく外で寝ろってさっきから言ってんじゃねぇか。何度言えばわかんだよ」 博が面倒くさそうに吐き捨てる。 「だ、だって。そそ、外は寒い……」 「知るかよ馬ぁ~鹿」 礼奈が笑う。 「つか、あたし絶対嫌だからね。このデブと同じ屋根の下で一晩とかあり得ないし。昨日は我慢したけど今日は無理。絶対無理」 「そ、そんなぁ~……」 4号館。 夕飯を終え、寝るまでの時間をどう過ごそうかという時。 「つーわけで豚まん」 「ばいば~い」 「ま、待ってよぅ」 いつもの様に、博と礼奈の麗治いじりが始まった。
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