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そして、
ムチチッ……!
「ひゅぃっ!?」
ギリギリのところで、新鮮な空気が礼奈の肺を膨らませる。
啓太の腹を内側から食い破り、少しだけだが、文字通り風穴を開けることに成功したのだ。
「ふぅぅぅぅうう! すふぅぅぅぅうううう!!!! ずずっ!」
小さく開いた穴に唇の先を差込み、必死に酸素を取り入れようとする礼奈。
腹の内側から溢れる血が、たまに口の中に入り込んでくるが、気にしている余裕などない。
必死に呼吸を繰り返す。
「すぅ、はぁ、すぅ、はぁ、す……ふむっ!?」
唇を掴まれた。
「んんんむ!!?? んんんん!!!!」
(息、息、息、息!!!!)
怪物に掴まれたのだろう。
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