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バタンッ!
建物のドアを閉め、麗治を本当に4号館から追い出してしまう。
『開けてよぅ~、開けてよぅ~』
ドアの向こうから聞こえる、惨めな声。
「「あはははははははははははは!」」
それを聞いて爆笑する二人。
ある意味いつも通りの光景だった。
「開けて欲しいデブ~、開けて欲しいデブ~」
「あはははははははは! 語尾にデブ付けんなや! マジ似すぎ」
『開けてってば~』
「開けてブヒ~」
「あはははは! ちょ、マジやめて、笑いすぎてお腹痛い」
『開けてよぅ~、あ、開け……ブックシュンッ!』
麗治がくしゃみをした。
「「あはははははははははは!」」
「……何してんの?」
「あはは、……あぁ、月島か」
聞いてきたのは沙羅だった。
「何って、見りゃわかるだろ? 家畜とのスキンシップ」
博がニヤニヤしながら答える。
「……悪趣味ね」
「あ?」
沙羅は不愉快そうに表情を歪めると、
カチッ、ガチャ
「「あ」」
鍵を開け、そのままドアを押し開けた。
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