序章

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朔也にとって陰口はもはや慣れたものだ。 来栖魔術師学園で学園内魔術師ランキング1位、つまり学園最強になった時から朝霧朔也は学園中の嫉妬の対象となっていた。 魔術師学園の中でも特に三大魔術師学校と言われている有名な学園がある。朔也が通っている来栖魔術師学園、他に由良魔術師学園と紫苑魔術師学園がそれに当たる。 特に来栖は血統と家柄を重視した学園だ。 魔術師の素養とは遺伝によるものが大きい。それゆえ、昔から実力のある魔術師の家系は世界各地で大きな力を持っていた。 一応ここ日本では百年ほど前に身分制が廃止しているはずだが、実際は高貴な血筋なんていう考えは消えていない。家柄の差で差別されることは珍しいことではないのが現状だ。 だから来栖は血統と家柄で生徒を選ぶ。
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