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「こちらは図書室になります。本は約三万冊あり、不十分なく気軽に借りれることができます。自習室も充実しており、勉強にはうってつけの空間です。」 たくさんの場所を軽やかに 話していく和馬くんをただただ後ろから見ていた。 「ちょっと~おにぃさんイケメンだね!背も高いし~モテるでしょ!」 保護者の方からも声をかけられている。 「そうですね、背は高いほうですね。いやぁ~全くもてないっすよ! 本当にこんなにイケメンなのに~わかります?俺のイケメンさ!」 保護者ともわちゃわちゃ話している、和馬くんはとても生き生きしていた。 「すごい慣れてるね!」 「まあ、1年からやってたしな~慣れだよね。」 「これから部活??」 「おう。そっちは??」 「部活だよ。」 「そっか、じゃな!がんばれよ!」 和馬くんは被っていた帽子をさらに深くかぶり去って行った。 「和馬くんもね…」 私は振りそびれた手をゆっくりと下ろした。 やっぱりちょっとずつ見せる笑顔がかっよくって。 ずるいよねぇ。 笑わないでほしいよねぇ。
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