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「泉…落ち着いたよ、ありがと。」
泉はゆっくり私の頭を上げさせた。
「俺はなにがあってもりこの味方だから。」
真っ直ぐな瞳で私の目を見る。
いつもバカにしたりふざけている目ではなく、やけに今はとても真剣。
その時、私は頭に浮かんだ。
もしかして…
泉は
私のことが
す…????
「りこ。これは1番の親友の使命だからな。お前も俺の味方はもちろんするように。」
「あっ…はい。」
早とちりすぎた。
アホなこと考えた私。
反省反省。
「あーぁっ!りこぉ!治ったあ?お腹痛いの!」
土手にいる桜が私に話しかける。
「あっうん!治った…」
…。
な、んで??
私の目先には桜と和馬くんが
手をつないでいるのが見える。
「な、治ったよ!」
私はさらに大きな声で治ったことを伝えた。
桜と和馬くんは坂を登りおわった後、繋いだ手を離した。
「花火綺麗だったな!」
和馬くんが私に話しかけた。
鈍感野郎。
「…え、う…」
うんって言ったら悔しい…
「あのぉ~りこさん?手を動かしてくれますか??」
泉がナイスタイミングで割り込んできた。
「はっは…い。」
私はその返事をせずに
屋台で買ったゴミをまとめていく。
帰り道。
「りこちゃんだけかな?こっから遠いの。送ってくよ。」
和馬くんがそう言った。
「あっいいよ。俺送ってく。家ちけーし。」
と泉が割り込んだ。
「そう…」
「んじゃ!」
私たちは解散した。
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