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まさか… 桜の彼氏を好きになるだなんて… ないないないない~♪♪ ない…よね。 ただのちょっとしたドキッが そんな恋に発展するだなんて~ ない。 ないよ。 落ち着いてよ。 落ち着こうよ。 私は自分にあれこれ 自問自答しながらとりあえず教室へと戻った。 そして授業が終わり部活が始まる。 部活の後にあの男の子に会えるのかと思っていつも楽しみに自主練をしていたが… あのキャッチボールした日以来会わず… 今はたのしみどころか、 どうやってこの気持ちを消そうかと戦っていた。 練習が終わりあっという間に レッスン場に一人ポツリと取り残される私。 鏡にうつる私はなんとも不幸な女の顔。 恋してるのかな… 私は友達の彼氏を好きになってしまったのだろうか。 最悪なやつだ。 私は彼を好きなことよりも 友達の好きな人を好きになってしまったという罪悪感のほうが大きかった。 はぁ~。 今年は厄年だと書いてあった。 厄年… ん??待てよ。 私はふと厄年を思い出して 自分のバックを漁った。 そして使い古した長財布を取り出し、小銭が入っているチャックを恐る恐る開ける。 中には10円だらけの中に 紙が入っていた。 そう。 おみくじ。 私は元旦になんともおぞましい 【凶】を引いてしまったのだ。 ゆっくり中身を確認する。 【恋愛】 …。 【恋敵に注意せよ】 …。 恋敵って… まさか 桜????? そうではないと言ってください神様。 ああ。どうか。 桜との友情が終わるだなんてことがありませんように!!! 早く好青年… いや桜の彼氏を どうか、いち早く忘れられますように!!!!!!! なむなむなむなむなむ… 私は胸の前でなぜか時計に向かって合掌した。 「よぉ。」 ビク…。 「…。あっどうも。」 そこにいたのは 来て欲しくない、齋藤くん。
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