平凡と問題児と

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* 「わかったわかった、ありがとな香坂」 「おれ保険医さがしてくるっ!!!」 「いや、いいからお前は授業出ろ!お前すでに結構サボってるだろうが!」 「……うー」 忘れたとは言わせないぞ……体育祭練習のときだっていなかったやつだからな。 仕方なく帰ろうとする香坂を見て、俺も本格的にベッドに潜りこむ。 「俺もとりあえず安静にしとくから、適当に先生に言っといて」 「うん!!!わかった!!!!」 良いお返事である。 上機嫌で保健室をあとにした香坂を見送り、俺は目を閉じる。 ううん、俺はそんなに疲れているように見えているのだろうか。周りに見てわかるくらい疲弊しているように見えているなら、それはよくない。 考えていると、うとうと眠くなってくる。 やっぱりちょっと風邪気味なのかもしれないな。 俺は眠気に身を任せて、力を抜いた。 昔の夢を見ている気がした。 「なあ、あっちゃんよ」 「なに?」 「なんでうんこって毎日出るんだろうなー」 「……毎日飯食ってりゃ自然と出るだろ」 「あかり、ケン、今飯食ってる時間だからその話あとにしてくれねえかな」 昔っから3人でつるんでいた俺達だが、ちょうど俺とケンが2年生、カイさんが3年生の頃に新しく仲間が加わった。 「ほんとあんたらくだらねえ話しかしねぇな」 整った顔を歪めて心底嫌そうにそう言ったこいつは、かなり生意気なガキだった。 *
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