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真下から、紅く染まった困り顔が自分をジッと見つめている。
大きな黒目がちな瞳。
吸い込まれそうだと考えたら何だか可笑しくて笑ってしまった。
離れられない言い訳みたいだ。
「でも、放課後のココには滅多に生徒なんか来ないじゃないか」
「……せんせー……」
「そんな顔するなって。ちゃんと考えてるから…それなりに」
「え?考え…?何を」
「この際だから、ロールキャベツに徹しますよ、俺は」
表向き草食、害ナシ系で。
期間限定臨時教師の間、どこまでそれを貫き通せるか……。
取り敢えずは最大限の努力をしようではないか。
「ああ、でも……」
ふと思い、彼女を見下ろす。
油断してる相手の隙を狙ってもう一度唇を掠め取り。
「ロールキャベツって中身挽き肉だよな。あの粗挽いてる感じは個人的に性に合わんと言うか……。俺は粗くも柔らかくも無いから、女に対して。その辺皆に言う場合はキチンと説明しとく様に」
「い、言える訳ないっ…!そんなこと!」
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