恋と教師とロールキャベツ

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「っな!?何を!」 ほんのり頬を染めていた桃色が耳まで広がっていった。その色にクラリと酔いが回る。 数秒前から我慢と理性等という言葉は投げ捨てていた。誘惑に満ちた首筋に唇を寄せて。 「っ…せんせ、ま、待った!」 「嫌だ」 「ここ……学校!」 「知ってる。ついでに言うなら、俺が教師でことりは生徒だ」 耳を甘噛み。ことりの身体がギュッと固まる。逃げない様にその細さを腕に閉じ込めれば、相も変わらず無駄な抵抗。どうせ最後には大人しくなるのだから、はじめから受け入れればいいものを……。 まあ、そんな姿も可愛いから許すが。 「ロールキャベツ」 「え?」 「“え?”じゃないだろ。答えは典型的なロールキャベツ系って事で。表向きは害ナシな草食系装って、裏では生徒とがっつり付き合ってんだから……、ま、納得だな。 お前たちで言う“隠れ肉食系”ってやつ?」 「何でその事知ってるの!?」  
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