第二話 自分の姿

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ゆいは屋上で泣いていた。 「皆酷いよ、酷すぎるよ。 アキが一体何したって言うのよ。 アキがどれだけ頑張ってたか、誰も知らないくせに」 ゆいは悔しくてたまらなかった…。 今までずっと我慢して来た。 企画部の新入社員は、アキの事を知らない。 アキがどれだけ仕事を頑張ってたのかも知らない。 そんな人達に、アキの事は言われたくない。 「高梨さん」と呼んだのは桜田だった。 ゆいは涙を拭きながら振り向いた。 「すいません、皆に迷惑をかけてしまって。 噂の事を知りながら、僕は何も出来なくて。 皆さんには、申し訳ないと思っています」 「申し訳ない…。 そんな言葉は聞きたくありません」 ゆいは拳を握り締めていた。
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