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「ありがとうございます。
私はもう大丈夫ですから、全然大丈夫です。
アキの苦しみに比べたら、全然平気です」
と無理をしているゆいが居た。
「そうか、それなら安心だな。
さっ、高梨、書類のチャック頼むぞ」
古田はすぐに切り替えをしていた。
これが古田の優しさでもある。
「はい、すぐに取り掛かります」
こんな二人の姿に、京田は完全に遅れを取っていた。
企画部での、こんな出来事があったなんて、アキは全く知らずに仕事をしていた。
だが、この後、アキは知ることとなる。
この企画部の出来事は、この日のうちにあっという間に会社中に広がり、もちろん、アキの耳にも入った。
だが、アキは、顔色一つ変えずに、仕事を続けていた。
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