第二話 自分の姿

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朝…、目を覚ましたアキは、ベッドの中から出られずにいた。 毎朝、目を覚ますたびに、会社に行きたくないと思う様になった…。 企画部から異動になってから…。 企画部に居た時は、どんなに大変でも思った事はなかった…。 ゆいが居て、古田が居て、京田が居て、そして、見てるだけで良かった課長が居た…。 全てが終わったと思ったのに…。 古田との事も、野田の事も、一志の事も…。 まさか、愛してるの一言が、こんな事になるなんて…。 「ピンポーン、ピンポーン」 家のチャイムが何回も鳴っていた。 でも、アキは布団に潜り込んで、出る事はなく、やがて、チャイムの音が鳴り止んだ。 『何、やってるんだろう…、私は…』
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