第二話 自分の姿

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『ゆい…、ありがとう…』 そう言ったアキの目には、涙が止まらなかった。 ゆいは、アキの手を握った。 「アキ…、一人で苦しまないで。 私達、友達じゃない。違う、アキ。 古田さんも京田さんも、凄く心配してるよ。 課長のこと、凄く苦しくて、辛いと思う。 凄く好きなんだよね、課長のこと。 何があったのか、話してくれるよね」 アキは涙を流しながらうなづき、社長から言われた事をゆいに話した。 「そっか…、社長の娘と…。 将来、あの会社を継ぐのは間違いないって訳だ。 その事、課長には話したの」 アキは首を横に振った。 「話にくいよね…。 でも、話しないと前に進めないんじゃない」
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