第二話 自分の姿

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同じ頃、桜田も思い出にたたずんでいた。 「企画部で初めて逢った時に一目ぼれだったんだ。 初めて思ったんだ、ずっと一緒に居たいって。 でも、俺は空回りばかりしてる。 人を愛してはいけないって、あの日からずっと思って来た。 でも、そんな俺は愛してしまったんだ。 これは、最初で最後の恋で、人生最後に愛する人なんだ」 桜田も悲しい過去を背負い、毎日辛い日々を送っていた。 頭の中には、いつもアキがいた…。 笑ってるアキ、難しい顔をしてるアキ、怒っているアキ、そして、愛してると言った時の顔…。 こんなにも、アキを愛してしまった…。 自分でも気づかないうちに、こんなにも苦しくなってしまっていた…。
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