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ゆいは、アキの答えが怖いと思った…。
アキの顔を見ていたら、断られると感じた。
『ゆい、誘ってくれてありがとう。
せっかくなんだけど、参加出来ない。
私ね、土曜日に引越しするから、荷物まとめなくちゃいけないんだ。
古田さんと京田先輩にも謝っておいて』
アキはそう言って、会社の中に消えて行った。
「アキ…、苦しいんだよね…。
何で一人で抱えてるの、辛いでしょ。
昔みたいに、アキの笑顔が見たいよ…」
アキの寂しそうな顔が、ゆいは悲しかった…。
あんなに頑張っていたアキが、やっと素直に気持ちを伝えられたアキが…。
全てを否定されてる気がした…。
でも、ゆいはこうも思った。
もし、自分がアキと同じ立場なら、会社にいる事すら出来ないだろう。
アキは強くて、本気で桜田を愛しているのだと…。
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